FMおかざき「心の宅急便」の38回目。
6月30日のお話しです。
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水無月の夏越の祓ひする人は 千歳の命延ぶと云ふなり
当神社では、昨日と今日「夏越の大祓」「輪くぐり神事」を斎行しています。
「大祓」については、先週もお話ししましたが、補足といいますか、先週お話しできなかったことを、今日はお話しさせていただきたいと思います。
つまり、先週のお話しの続きです。
「夏越の大祓」と「茅の輪くぐり」にあわせて、「虫封じの行事」をするところも多くあります。
「虫封じ」の「虫」はいわゆる「疳の虫」ですね。
赤ちゃんや小さなお子さん、乳幼児の夜泣き、癇癪を軽減させるために行うものです。
「虫封じ」というのは、基本的には単なるおまじないともいわれますが、癇癪を「虫」のせいにすることにより、母親の子育てのストレスを緩和する意味もありますね。でないと子育てに自身が無くなってしまいそうですもんね。
具体的には、色々な方法があります。
名古屋の各神社で行われる赤丸神事などもありますね。
おでこに赤い染料をちょんとつけるあれです。
また熱田神宮の摂社・高倉結御子神社の「井戸のぞき」も有名です。
他には、虫切り鎌の奉納をすることろや、虫の字に針を刺すところもあるようです。
塩を使って、指から糸を出す民間療法もあるようですね^^;
何しろ乳幼児期は不安定な時期だとも言えます。
だからこそ、神仏にすがり、ご加護を祈ることも重要だと思います。
虫繋がりで・・・・^^;
「虫送り」という行事をご存知でしょうか?
昔は盛に行われていたようですが、最近ではどんどん姿を消していっているようです。
農作物(主に稲)の害虫を村外に送りだす行事です。
大勢の村人が、松明(たいまつ)をともし、鉦や太鼓をたたいて、「送った送った、何虫を送った」とはやしたてながら、田のあぜを歩き回り、最後に村はずれなどに送って行くものです。
愛知県では、常滑市矢田地区、稲沢市の祖父江に残っているそうです。ともに「尾張の虫送り行事」として県指定無形民俗文化財に指定されています。
この「虫送り」は「さねもり送り」とも呼ばれます。
漢字で書くと「実盛送り」です。
この「実盛」というのは平家物語にも登場する「斎藤実盛」のことですが、こんないわれがあります。
実盛が討たれる際、乗っていた馬が稲の切り株につまずいたところを討ち取られたために、その霊が稲を食い荒らす害虫(稲虫)になった・・・・
というものです。
稲の害虫(特にウンカ)を「実盛虫」といったりもします。
実際の虫送りでは、帯刀の侍姿の藁人形(実盛人形)を担ぎ歩く所もあるそうです。
そして最後はこの人形を川に流すんだとか・・・・。
今では農薬や農業技術の進歩により、どんどん廃れて言っている風習ですが、何かしら風情がある行事で、大切に後世に残していきたいものの一つだと思います。
「災いを祓い清め、幸福を祈る。」というのが、「夏越の大祓」「虫封じ」「虫送り」に共通しています。
災いや罪穢れを祓い清める、除き去るという点ですね。
厳しい夏を無事乗り越え、実りの秋を迎えることの有り難さを、昔の人は現代人以上に感じていたのかもしれません。どちらが良いとか悪いではないですが、そうした感覚は伝統文化の根底をなすものだとも思います。
現代社会ではだんだん希薄になってきていますが、四季折々の一つ一つ行事を見つめ直すことも大切ですよね。先人の知恵の再確認ともいえます。
そうすることによって、現代人のDNAにもしっかりと受け継がれているであろう日本人のこころを思い出すことが出来るのではないかと思います。
今夜も当宮では輪くぐり神事を執り行います。
是非多くの方にご参列いただきたいと存じます。
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